血糖とは何のことですか?
柳沢: |
血液の中を流れるブドウ糖のことです。ブドウ糖は私たちの体を動かすエネルギーとなります。血糖値の正常範囲は早朝空腹時で80~110mg/dl(ミリグラム・パー・デシリットル)です。 |
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血糖値はいつも一定なのですか?
柳沢: |
食事によって上昇します。食事の内容や取り方、また、その人の体質により食後血糖値は変化します。特に、糖尿病の方は空腹時血糖値が高く、食後も大きく上昇します。糖尿病の初期では空腹時は正常でも食後高血糖になっています。炭水化物に偏った食事は血糖値が上がりやすいので、野菜やおかずを一緒に食べましょう。また、食事を抜くと、その後の食後血糖値はより上昇しやすくなります。 |
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高血糖はなぜ悪いのですか?
柳沢: |
高血糖が続くと目や腎臓、神経の障害を招きます。また、激しい血糖値の変化は血管の壁を傷つけ動脈硬化症をおこし、心筋梗塞や脳梗塞などの危険を増します。 |
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血糖値が低すぎてもいけないのですか?
柳沢: |
糖尿病治療中の方で、薬と食事のバランスが悪い場合70mg/dl以下の低血糖になることがあります。すると脳のエネルギー不足となり冷や汗や動悸(どうき)などの症状が現れ、さらに血糖が低下すると昏睡(こんすい)状態になることもあります。また、頻回の低血糖は認知症を招き、不整脈などの心臓病の原因となります。生活習慣を改善して少ない薬で上手にコントロールしましょう。 |
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血糖値の変動は水分とも関係があるのですか?
柳沢: |
夏は脱水症予防のため、水分を取るよう勧められます。しかし、スポーツ飲料を含めて甘い飲料を連日大量に飲むと著しい高血糖になることがあります。糖尿病と診断されたことがなくても、特に肥満傾向のある若い人は要注意です。水分補給は水かお茶で、塩分は食事の際に旬のキュウリやトマトにちょっと塩を振って召し上がったらいかがでしょうか。 |
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