医療現場からの提言

2018年

vol.04 受動喫煙被害の防止を

受動喫煙の被害の現状は

三枝:

タバコが有害であるということは誰もが認めるところですが、最近、他人の煙を吸わされる「受動喫煙」も、非常に害があるということが科学的に証明されました。受動喫煙が原因で年間1万5千人もの人が亡くなっています。喫煙者に周囲への配慮をしてもらうことは当然ですが、結局のところ、自分の身は自分で守らなければなりません。そのためにはどうしたらよいのでしょうか。

被害を防ぐにはどうすればいいですか

三枝:

何よりも確実なのは、「タバコが吸える店には入らない」ということです。たとえしっかりした喫煙室があったとしても、人の出入りによって煙は広がってしまうもので、この広がった煙でも人には害を与えます。
それでも、市役所や病院などどうしても行かなければならない場所についてはどうでしょうか。こうした公共施設での受動喫煙をなくすには、法律や条例で規制するしかありません。今、国会で法律制定に向けての動きがありますが、かなり甘い法律になりそうですので、千葉県においては、もっとしっかりとした条例をつくる必要があると思います。

千葉県医師会の取り組みはいかがですか

三枝:

千葉県医師会も受動喫煙防止条例制定に向けてさまざまな活動をしております。来る6月3日には、県民向け公開講座を「2020年きれいな空気でおもてなし」と題して、ポートプラザホテルちばでマラソンの増田明美さんをお呼びして開催する予定としています。事前の申し込みが必要ですが、入場無料ですので、ぜひ大勢の方にお越しいただきたいと思います。 今や、国民の8割は非喫煙者です。いつまでも少数派に大きな顔をさせておく訳にはいきません。健康を守るためには、県民一人一人が声を出すべきです。一緒に頑張って受動喫煙を撲滅しましょう。

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