医療現場からの提言

2018年

vol.05 内臓肥満は万病のもと

肥満対策の心構えは

篠宮:

特に内臓肥満は万病のもとです。食べ物があることと私たちのからだは実に素晴らしくできていることに感謝して下さい。体重は容易には減らないのです。

肥満が予防あるいは改善できる食生活は

篠宮:

早寝早起き朝ごはんの励行が大切です。規則正しい時間に摂り、バランスの取れた偏りのない食事をすることです。夕食の後は何も食べないことで体重が減ります。多くの方は、自覚に乏しいまま間食や食後のデザートを食べています。摂取カロリーと消費カロリーとが釣り合っているから、体重が減らないのです。腹八分が目安です。食べ物のカロリーを知ることも必要です。ごはん1杯が160キロカロリーであることを目安にします。先に野菜を食べることも有効です。なお、これさえ食べれば良いというものはありません。

運動は毎日した方がいいのですか

篠宮:

スポーツをする習慣がなくても、日頃小まめに身体を動かすことこそ大切です。食事後の片付けや掃除も有効です。家の中でも足の屈伸や片足立ちなどが有効です。

減量は大変です。体重は毎日計るべきでしょうか

篠宮:

毎日体重を0.1キロまで記録しましょう。朝起きてお手洗いを済ませたあと、朝食前にパジャマなど一定の服装で体重を0.1キロ単位で測定し、グラフにします。その結果から、どのくらい食べるとどのくらい体重が増減するのかを自覚することが有益です。月1キロの体重減少が理想でリバウンドも少ないのです。体重を減らすと家族に宣言したり、友人や地域のみんなで取り組むことが有効です。正しく取り組むためにかかりつけの医療機関に相談しましょう。

でも、食べたいものを食べたいです

篠宮:

それは自然なことです。それ故、食べ物を五感を使ってゆっくり味わうことが大切です。食べ物の色形を楽しみ、甘・酸・塩・苦・旨味を味わい、かむ音や舌ざわり、香りを楽しみましょう。間食用に買い置きしないよう心掛けること。期間を限定して挑戦する方法もあり得ます。少しずつの努力を徐々に気長に続けて下さい。

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