健診などでみる血管年齢とは、どのようなものですか?
白井: |
人は血管とともに老いるともいわれ、若い頃、しなやかで軟らかい血管が、歳をとると硬くなってきます。この血管の硬さ(血管弾性)を示す指標を一般に血管年齢とも呼んでいます。この血管弾性は動脈硬化が進んでも硬くなり、心筋梗塞や脳梗塞が将来発症しやすいことを示す指標にもなります。 |
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どのようにして測るのですか?
白井: |
以前は脈波伝搬速度(PWV)が用いられていましたが、測定時の血圧に影響を受けるため、近年、血圧に影響を受けない新しい方法として心臓足首血管指数(CAVI)が広く用いられるようになりました。CAVIは心臓から足首までの動脈全体の硬さを示し、仰向けに寝てもらい上腕と足首にバンドを巻き脈波と血圧を調べることで計測できます。 |
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血管年齢が高く出た人はどうしたらいいですか?
白井: |
CAVIが高い場合、その促進因子として糖尿病・高血圧・肥満・喫煙が知られています。それらを改善させ、また禁煙することです。特に肥満があれば減量は有効です。適度な運動でもCAVIは改善します。睡眠、歯の健康を保つことも大切です。 |
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急に血管年齢の数値が上がることがあるそうですね?
白井: |
ストレスで血管壁が急に収縮しCAVIが上がることがあります。その数日、数週間後に心筋梗塞、脳梗塞を起こす場合もあり注意が必要です。東日本大震災の時、300キロ離れた町の人のCAVIが上昇し、脳出血、死亡者も多かったことが知られています。 |
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血管年齢が低ければ喜んでいいですね?
白井: |
一般にそう言えます。しかし決して油断せず、普段から動脈硬化を進めない生活習慣を守ることは、血管の老化を防ぐためにとても重要です。 |
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