地域医療ニュース

市原市で「地域医療フォーラム~いちはらの大切な救急医療を守るために~」が開催

2013. 01. 08   文/梅方久仁子

今後は病気予防や地域の助け合いが課題

 次に会場からの意見が求められた。

 「防災対策がこれからというときに、救急医療がこれでは困る。もっと市の予算をとるべきではないか。また、救急車を有料化してはどうか」と会場の市民から提案があった。座長から「救急車を有料化したほうがいいという意見はあるが、おそらく困るという意見のほうが多いと思う」、林氏からは「今後、医師会と協調して考えさせていただきたい」と回答があった。

 「藤本さんのところでは、活動によって具体的にどう変わったかを教えてほしい」と質問があり、これに対して藤本氏は「活動開始後に救急車の出動件数が減ったが、また増えてきている。どうやら高齢化が影響しているようだ。それはモラルではなく、どうやって高齢者の急病を減らしていくかという問題。今後、病気予防や地域での助け合いを考えていく必要がある。また、医師の努力と自分たちの活動で内科の医師は増えたが、もうすぐその病院が閉院することになった。何かを解決しても新たな問題が出てくる。なかなかハッピーエンドにならない活動だが、自分は依存型の人間になりたくない。誰かに何とかしろというのなら、自分もそれなりのことをしないとと考えている」と答えた。

 質疑応答を終えると最後に座長が「これからもこういう活動を続けて、みなさんと意思の疎通をしっかり取って市原市の医療を守っていきたい」と締めて散会となった。

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