地域医療ニュース
市原市で「地域医療フォーラム~いちはらの大切な救急医療を守るために~」が開催
2013. 01. 08 文/梅方久仁子
市原市消防局では、心肺停止ですぐ処置が必要な場合は一番近くの消防車を出動させるなど、新しいシステムを導入して、市民の安心・安全に努めているとのことだった。
緊急の救急車が2台入ると外来はまひする
石井氏の報告をふまえて、各立場からパネリストの意見を聞いた。
市民の立場から、茂木氏は「先日、町づくり相談会で救急車が早く来ても搬送先が見つからないという話があった。日常的にそういうことが起こっている感じがする。現状の厳しさを聞いて、正しいことを伝える必要があるとわかった」と発言した。
医療の立場から川越氏は、「救急車の受け入れを断るのは、けっしていやで断るのではない。当番医のときには、平日の夜に30人くらい、多いときで50人から70人、インフルエンザのときには100人を診ることもある。30名といっても全部初診の患者さんで、再診の患者さんと比べるとかかる時間が桁違いだ。緊急の救急車が2台入ると、外来はまひしてしまう。以前は緊急手術もやっていたが、手術をすると外来の患者さんを4、5時間も待たせることになるので、今は手術が必要な場合は大きな病院に送っている。できるだけのことはしているが、少しだけ理解をいただきたい」とのことだった。