地域医療ニュース

千葉大学高齢者関連3部門開設を記念して
「高齢社会を考えるシンポジウム」が開催

2012. 08. 08   文/梅方久仁子

変化する医療に対応できる
人材を養成

文部科学省高等教育局医学教育課課長 村田 善則氏
文部科学省高等教育局医学教育課課長
村田 善則氏

 次に、文部科学省高等教育局医学教育課課長・村田善則氏より、「医学教育の改善・充実について」と題し、次のような講演があった。

 大学医学部の卒前教育のために、医学教育モデル・コア・カリキュラムを作成している。これは、学生が卒業までに身につけてほしい到達目標だ。昨年(2011年)3月の改訂のポイントは、基本的診療能力の確実な習得と、地域医療を担う意欲・使命感の向上だ。また、「加齢と老化」について、カリキュラムを充実させた。

 臨床実習については、見学や問診にとどまらない診療参加型実習の充実に取り組んでいる。

 今後、地域医療を担う人材が求められる。そのためには総合的な診断能力を持つ総合医の養成が必要だ。また、大学と地域医療機関との連携で、学生・研修医の臨床教育の充実と地域医療支援の両立をはかる取り組みが進められている。

 医師の数だけではなく、変化する医療に対応できる能力を持つ人材の養成が重要だ。そのためには、大学と地方公共団体、地域医師会がより連携する必要がある。

医学教育モデル・コア・カリキュラム改訂のポイント
医学教育モデル・コア・カリキュラム改訂のポイント
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