2016.07.19
糖尿病とは
糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度が、適正な範囲を超えて慢性的に上昇している状態のことを指します。食事をすると、体内に取り込まれた糖質はブドウ糖へと分解され、血液中から全身に送られます。そして、すい臓から分泌されるインスリンの働きにより、細胞内に取り込まれ、私たちの活動エネルギーとなります。カロリーを摂り過ぎたり、インスリンの分泌量が少なかったり働きが悪いと、ブドウ糖は血液中に溢れ出してしまいます。長期間この状態が続くと、目、腎臓、末梢神経など身体のあらゆる部分で合併症を引き起こす危険性が非常に高くなります。
糖尿病の主な原因と合併症
糖尿病は、親や兄弟・姉妹に糖尿病の人がいる場合の遺伝的要因と、肥満、運動不足、加齢などの環境的要因の2つが主な要因として考えられています。
初めのうちは自覚症状がないため、合併症の特性は、理解しておくべき大切なポイントとなります。日ごろから血糖値をコントロールして悪化させないことが大切です。
糖尿病性網膜症 | 血糖値のコントロールが悪くなり、目の中の血管が傷ついて、視力が落ちたり、失明する危険性があります。 |
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糖尿病性腎症 | 高血糖のために腎臓の血管が傷つき、腎臓の働きが悪くなって、悪化すると人工透析が必要になります。 |
糖尿病性神経障害 | 高血糖が続くと神経の働きが障害されて、足のしびれや冷えなどの末梢神経障害、立ちくらみや排尿障害、便秘などの自律神経障害、足の感覚低下や足潰瘍、足壊疽などを引き起こす可能性があります。 |
予防と治療方法
日常生活に適度な運動を取り入れ、健康の増進に努めましょう。また、食生活の改善など、日々のライフスタイルを見直していくことが糖尿病予防の第一歩に繋がります。定期的に検診を受けるなどして早期発見、早期治療を心がけましょう。
①食事療法
糖尿病治療の基本です。適正な摂取カロリーを知り、体に取り入れる食物の量を生活活動量に見合った量に減らして、朝・昼・夜の食事をバランスよく摂取しましょう。
②運動療法
適正体重を維持し、インスリン効果を上げるため、適度な運動を心がけ、少なくとも1日20分以上は歩くようにしましょう。
③薬物療法
血糖値のコントロールがうまくいかない場合に、薬物や注射での治療が必要になってきます。
※主治医とともに自分に合った方法で治療をしていきましょう。