健康トピックス

2013.12.02

冬に流行する「感染性胃腸炎」の予防・対策

感染性胃腸炎について

感染性胃腸炎は、ウイルスや細菌に感染することによって起こる胃腸炎の総称です。一年を通して発生しますが、特に冬はノロウイルスやロタウイルスによるウイルス性のものが流行します。この場合、1~2日の潜伏期間を経て、主に腹痛や下痢、吐く、発熱するといった症状が見られます。乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方は、脱水症状を起こし、重症化しやすいため注意が必要です。このほか、高齢者は吐いてしまったものが気管に入り、肺炎を起こす可能性もあります。

現在、特別な治療法がないため、発症した場合は症状を軽減させるための対処療法が中心となっています。早めに医療機関を受診しましょう。

● 冬に流行するウイルス性胃腸炎の種類と傾向

種類 傾向
ノロウイルス 乳児期~成人まで幅広い年齢層で発症。
感染は晩秋から増加し始め、12月にピークをむかえる。
ロタウイルス 乳幼児が感染しやすい。2月から3月にピークとなり、初夏まで感染が続く。

感染を防ぐには

ウイルス性胃腸炎の場合、ウイルスが手指や食品などを介して口に入ったときに感染する経口感染と、感染した便や吐いた物が乾燥して空中に舞いあがり、その塵(ちり)とウイルスを吸い込むことで感染する飛沫感染・空気感染があります。下記のような予防・対策で感染を防ぎましょう。

予防・対策

・ 手洗いを徹底する。特に調理・食事前やトイレの後は石けんを使って丁寧に洗う

・ 加熱が必要な食品は、中心まできちんと加熱してから食べる

・ 調理器具などは、使用後きれいに洗って殺菌しておく

・ 感染している人とはタオルなどの共用は避ける

・ 感染した人の便や吐いた物を処理するときは、それらを拭き取った紙類・おむつなども含め、ビニール袋などに入れて密封して捨てる

幼稚園や保育園、学校、高齢者施設などでは集団感染が起こる可能性があるので特に注意しましょう。

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