地域医療ニュース
「がんと向き合う・地域で支える ?ケアタウン小平の取り組みから?」をテーマに匝瑳市で在宅ケアフォーラムが開催
2013. 04.16 文/梅方久仁子
在宅でも、スタッフが集まって情報交換
ケアタウン小平は、建物の管理運営会社が所有する3階建ての建物の1階に、訪問看護ステーション、デイサービス、在宅療養支援診療所、ケアマネジャーの事務所が部屋を借りる形で入っている。2階と3階はアパートで、1人暮らしや障がい者が入居できるようになっている。
1階の事業所は、それぞれNPO法人、個人開業医、株式会社など運営形態は様々だ。それでも1箇所に集まっているので、集まって会議を開いて情報交換できる。コミュニケーションが緊密だと、質の高いケアができる。
ケアタウン小平では、遺族のためのグリーフケア(グリーフ/griefとは、死別による深い悲しみ)も行っている。患者さんが亡くなったあとに花を届けたり、遺族のための交流会を定期的に開いたりしている。今は遺族が中心の在宅遺族会もあって、様々な活動をしている。多くの遺族から、「交流会に参加してよかった、思いを話すことで癒やされた」という感想をもらっている。ケアタウン小平では大勢のボランティアが活動しているが、そのうち2割は遺族だ。支えられた人たちが、次には自分たちが支える側に回っている。
これまでの7年間に支援して亡くなったのは約600人。そのうちがんの方は500人で、75%は最後まで在宅だった。最近ではがんの人は85%くらいが在宅で亡くなる。がん以外の人も、7割以上が最後まで在宅だ。