地域医療ニュース

「がんと向き合う・地域で支える ?ケアタウン小平の取り組みから?」をテーマに匝瑳市で在宅ケアフォーラムが開催

2013. 04.16   文/梅方久仁子

がんは、いまはよくある病気

 ところで、がんは、どのような病気なのか。

 毎年、日本では全死亡数の3分の1の35万人が、がんで亡くなっている。がんは、年をとるとかかりやすい病気で、これからは団塊の世代が次々とがんで亡くなっていく。今では、がんは晴天の霹靂(へきれき)のように起こるものではなく、よくある病気だ。

 がんの原因は何かというとまず老化。次にウイルス感染、放射線、生活習慣などだ。老化は止められないが、ウイルス対策にはワクチンがある。生活習慣を変えると、がんは予防できる。喫煙をやめれば30%もがんを減らせ、食生活で動物性脂肪を減らすことでがんを30%少なくできる。ちなみに、タバコは喫煙者が吸い込む主流煙よりも、周りに流れる副流煙の害のほうが大きいので公共の場では吸うべきではない。

 がん予防には、免疫細胞の活性化も大切だ。実は毎日3000個から5000個のがん細胞が身体の中にできている。しかし、それが小さいうちに免疫細胞が殺すので、がんにはならない。免疫細胞が活発に働かなくなると、がんになる。免疫細胞を活性化するには、よく笑う、趣味など熱中するものを見つける、冷えを防ぐ、開き直って細かいことにこだわらない、ストレスを解消するなどの方法がある。

なぜがんになるか?を解説(クリックすると拡大します)
タバコは周りに流れる副流煙の害のほうが大きく、アスベスト住宅に住んで肺がん死するよりも確率は高いという。(クリックすると拡大します)