地域医療ニュース
山武郡市にて認知症についての
地域医療フォーラムを開催
2012. 08. 08 文/梅方久仁子
食べ物と認知症とのかかわりについては、甘いものを極端に好む人、例えば大福を5つも食べてしまう人、コーヒーに砂糖を3、4個入れないと満足しない人などは頭の前のほうの認知症の可能性が強いという。
また、ジャンクフードなどの加工食品に含まれている硝酸塩を大量に取るとアルツハイマーになりやすく、ワイン・お茶・野菜などからポリフェノールを取ると発症が半分くらいになるとのデータもある。
その他、教育歴と認知症の話や、趣味と認知症とのかかわりについての話も面白い。教育歴が長い人はアルツハイマーになりにくいため、今からでも頭を使うほうがいいという。趣味の話では、マージャンなどの人付き合いが必要なテーブルゲームをすると認知症になりにくく、逆に自転車など1人で黙々とやる趣味だと認知症の進行は抑えにくいというデータがあるという。ただ、興味があることをすると脳が刺激されるので基本的にはお薦めできる。できれば楽しくみんなでやるような趣味をやるといいとのことだ。
治る認知症もある
正確な診断と適切な治療が大切
ビタミンの欠乏で認知症になることがある。これは、適切な治療で完全に治るので、認知症だからとあきらめずにまず診断を受けてほしいと鳥羽氏。
現在、認知症の治療薬は4種類あるが、どれも根本治療にはならず、治療薬の開発には、今後5年から10年はかかるという。
講演では、薬物を使わない療法についても触れる。例えば、回想法。古いことを思い出して脳を使うことで、記憶力がよくなる。血の巡りもよくなり、立派な治療になるという。家でもできる記憶訓練法として、例えば、話をしながら古物を整理する、思い出しながら古い写真を整理する、どこにだれが住んでいたかなどを話しながら近所を散歩する、家系図の作成などが効果があるという。