健康トピックス

2015.06.11

急にはじめるスポーツに注意しましょう

心臓突然死とは

突然死とは、健康そうに見えていた人が、ある日突然急死してしまう、“予期しない死”のことをいいます。医学的には「発症から24時間以内の予期せぬ内因性(病)死」と定義されています。原因としては、急性心筋梗塞、不整脈などの心臓病、さらには、くも膜下出血などの脳血管疾患や、気管支喘息などの呼吸器疾患などが考えられています。その中で、心臓病が原因で起こるものを心臓突然死といいます。

急な運動による心臓突然死とその原因

心臓は、安静にしているときであっても、血液を全身に送り出すポンプとして活動をし、酸素を運んでいます。運動をすると、体はより酸素を必要とし、心臓の動きを大きく早くします。急に運動をはじめると、心臓は体が必要とする大量の酸素を急いで全身に運ぼうと無理をし、心臓に負担がかかります。それにより、一見健康そうな人であっても、何らかの心臓病により、突然死にいたることがあります。

普段からあまり運動をしていない人は、心臓のポンプ機能が低下しているため、このリスクが増します。また、冬の季節は、気温の低下で血管が収縮し詰まりやすくなるため、さらに危険になるともいわれています。

急な運動が原因で死亡となる疾患は、35歳以下では、肥大型心筋症が過半数だといわれています。それより上の年齢層は、冠動脈硬化が関連していることが大部分だといわれています。また、冠動脈硬化が軽微であったとしても、急な運動を持続することで、冠動脈内に血栓が発生する可能性もあるため、十分注意しましょう。

心臓突然死の予防について

心臓突然死の原因の1つとしてあげられている冠動脈硬化症は、生活習慣病です。日ごろから、睡眠を十分にとり、栄養バランスを考えた食事をしっかりととり、適正な体重を維持することや、喫煙や過度な飲酒は避けること、ストレスを溜め込まないこと、適度な運動を心がけることなどが大切です。また、激しい運動でなくても運動前には準備運動、運動後には整理運動を必ず行い、睡眠不足など体調不良のときには運動は控えましょう。日ごろからよく運動をする人であっても、隠れた疾患がある可能性は十分ありますので、定期的な健康診断や運動前のメディカルチェックは忘れずにしましょう。

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