健康トピックス

2014.05.02

水ぼうそう(水痘(すいとう))と帯状疱疹(たいじょうほうしん)について

水ぼうそう(水痘)とは

水ぼうそう(水痘)は、水痘帯状疱疹ウイルスに感染することによって発症する病気です。冬から春にかけて流行しやすく、特に子ども、乳幼児がかかりやすいため、小さいお子さんのいるご家庭では注意が必要です。

通常、感染後2週間程度の潜伏期の後、発熱と発疹が症状としてあらわれます。熱は大抵数日で下がります。発疹は痒みを伴い、あらわれてから数時間後には水ぶくれ(水泡)となって体全体に広がります。その後自然にかさぶたとなり、1週間程度で治ります。ただし、重症化すると脳炎や肺炎などの重い合併症を引き起こすこともあり、日本では毎年約20人が亡くなります。「水ぼうそうかもしれない」と思ったらすぐに医療機関を受診しましょう。早めの治療が重症化を防ぐことに繋がります。

また、水痘帯状疱疹ウイルスは感染力が強く、空気感染、飛沫感染、接触感染するため、幼稚園や保育園、小学校などで集団感染することがあります。移されないように注意することはもちろん、かかってしまったときは、他の人に移さないように注意しましょう。

水ぼうそうにかかったときは

・ 発疹や水ぶくれ、かさぶたを引っ掻いたりしないように注意しましょう。赤ちゃんには手袋をさせたり、ガーゼで手を覆うなどして掻くのを防ぎましょう。

・ 発熱時はお風呂やシャワーは控えましょう。熱が下がった後も、シャワーで軽く流す程度で、発疹や水ぶくれを刺激したり、つぶしたりしないよう注意しましょう。

・ 口の中に発疹ができたときは、塩辛いものや酸っぱいものはしみるので避けるようにしましょう。

・ 登園・登学は自己判断で再開してはいけません。発症から1週間以上経ち、水ぶくれがすべてかさぶたになったら、医師と確認してから再開させましょう。治癒証明書が必要な場合もあります。

水ぼうそうを予防するには
水ぼうそうの予防には予防接種が効果的です。予防接種を受けることで、水ぼうそうにかかっても発症しない、または発症しても軽症ですむ可能性が高くなります。
※水ぼうそう(水痘)の予防接種は現在任意接種ですが、2014年秋から定期接種となり、公費助成で受けることができるようになる予定です。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは

帯状疱疹は、体の左右どちらかに強い痛みが発生し、痛みがある側に赤い発疹や水ぶくれが帯状にあらわれる病気です。

原因は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスです。水ぼうそうのウイルスは、水ぼうそうが治った後も体の神経節に潜伏しています。加齢や病気、過労、ストレスなどで体の免疫力が低下すると、このウイルスが再び活発化し、帯状疱疹として発症します。

帯状疱疹にかかったと思ったら、速やかに皮膚科を受診しましょう。重症化すると発疹が治まっても痛みがなくならず、つらい神経痛に長期間苦しむこともあります。

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