2012.01.19
花粉症とは?
毎年春先になると、鼻のむずむず、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった「花粉症」に悩まされるという人も多いのではないでしょうか。関東地域では、いまや30%から40%もの人が「スギ花粉症」ともいわれています。
花粉症は、植物の花粉によってさまざまなアレルギー症状がひきおこされた状態をいいます。花粉症になると鼻や目、耳、のどなど花粉が付いたところがかゆくなり、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・嗅覚低下・頭痛などの症状が現れます。
スギ花粉症が代表的ですが、スギ以外にも花粉症の原因になる樹木や草花の花粉があります。地域によって植物の種類や気象条件が違いますので、花粉症は地域によって種類や季節が若干異なります。北海道では、スギ花粉症はありませんが、シラカバ花粉症が知られています。シラカバ花粉症の患者さんの中にはリンゴ、モモ、ナシ、サクランボなどバラ科の果物を食べると、口の中やのどがかゆくなり、腫れることがあり、口腔アレルギー症候群を合併することがあると、いわれています。
花粉症には一年中注意が必要
花粉症の原因となる植物にはさまざまな種類があり、種類によって花粉が飛散する時期が異なります。したがって、春に限らず一年中、症状が起こる可能性があります。また、花粉の飛散時期は、千葉県は温暖で11月にスギ花粉症の患者さんが来院したことがありましたので、症状が気になるときは医療機関に相談しましょう。
花粉症が生じる植物の、関東地域での平均的な花粉飛散時期は以下の表のようになりますので、参考にしてください。
花粉症の対策
花粉症を予防するためには、日々の細かい気配りが大切です。まず、自分が花粉症なのか知っておくことや、天気予報などで花粉情報を事前にチェックすることが重要となります。以下のような点に注意して、花粉症の症状を帽子・軽減しましょう。
花粉症の対策項目 |
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・布団や洗濯物を外に干すことは避ける ・花粉の飛散状況に注意して、花粉が多い日には不要な外出をしない ・花粉が多そうな日には窓を開けないようにする ・帰宅時に、家に花粉を持ち込まないように、なるべく玄関の外で花粉を落とす ・外出時には、マスク、メガネなどをして、花粉が体内に入らないようにする ・洋服や帽子などは、花粉が付きにくい素材のものを身に着ける ・髪や顔など、花粉が付きやすい体の部位は、入浴時に丁寧に洗い流す |
いったん症状が出た後は、飲み薬(抗アレルギー薬)、点鼻薬(鼻噴霧薬)、点眼薬などにより治療を行います。また毎年その季節に症状が現れるという方は、花粉が飛散し始める時期に抗アレルギー薬を飲み始めることで症状が軽くなります。「鼻アレルギー診療ガイドライン」がMindsというサイトで公開されていますので、参考にしてください。
いずれにしても医師の判断で適切に対処することが、症状改善の近道ですので、花粉症が気になる場合は医療機関やかかりつけ医に相談しましょう。