健康トピックス

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2012.01.06

「感染性胃腸炎」の流行に要注意

感染性胃腸炎とは

感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌などの感染による胃腸炎の総称で、主な症状は、下痢や吐き気・おう吐、腹痛、発熱です。ただの下痢や嘔吐だと侮ってはいけません。乳幼児や高齢者では、脱水症状が進み、入院に至るケースもあるのです。
冬のこの時期に警戒したいのは、ウイルス感染が原因となる「ウイルス性胃腸炎」です。ウイルス性胃腸炎の原因にはさまざまな種類のウイルスがありますが、その多くは、「ノロウイルス」、「ロタウイルス」によるものです。
「ノロウイルス」による胃腸炎は、乳児期~成人まで幅広い年齢層で発症し、その流行は、晩秋から増加し始め12月をピークに感染が広がるのが特徴です。一方、「ロタウイルス」による胃腸炎は、乳幼児に多く見られる傾向があり、2月~3月に流行のピークをむかえ、その後初夏までだらだらと続きます。また、米のとぎ汁のような白色で水のような便となることが特徴的です。
ウイルス性胃腸炎は、人の手などを介して、口に入った時に感染します(経口感染)。ノロウイルスについては、牡蠣などの貝類から感染するケースや、感染した便や吐物が乾燥して空気中に舞い上がりその塵(ちり)とウイルスを吸い込むケース(飛沫感染・空気感染)も考えられます。
ちなみに、夏場に多いのが「細菌性胃腸炎」です。「食中毒」ともいわれるもので、細菌(サルモネラ、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、カンピロバクターなど)が原因となって症状が起こります。ウイルス性胃腸炎に比べて人から人へうつることは少ないのですが、細菌が食べ物に付着するなどして感染が拡大します。

予防と対応策について

感染性胃腸炎の予防には、ていねいな手洗いが最も大切です。特に、調理や食事の前、トイレやおむつ交換の後は、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。もし、ご家族が感染性胃腸炎に感染したら、タオルは共用せず、おう吐物・排泄物の処理には十分に気を付けて、二次感染を防ぎましょう。また、流行する時期には、学校や社会福祉施設、病院内での集団感染もみられることがあり、特に注意が必要です。
現在、ウイルス性胃腸炎に効果のある治療薬(抗ウイルス剤)はなく、治療はつらい症状を軽減する治療(対症療法)が行われます。こまめに水分を補給し、回復してきたら消化の良い食事をとるように心掛けましょう。下痢止めの薬は、病気の回復を遅らせることがあるので使用を控えてください。乳幼児や高齢者、症状が長引く方や激しい腹痛や血便がある方は、必ず医療機関を受診しましょう。
細菌性胃腸炎では、食材のきちんとした処理や、調理者の徹底した衛生管理が求められます。夏場は、細菌が繁殖しやすく流行しやすいので、特に気をつけましょう。細菌性胃腸炎も、症状がでたら安静にして水分をこまめに取るとともに、医療機関に相談してください。

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