2011.08.22
熱中症を防ぐためには
真夏日が続き、千葉県内でも熱中症患者が増えています。熱中症とは、高温下での運動や労働のため、体温調整機能や体内の水分・塩分バランスに異常をきたして起こる症状の総称です。
気温や湿度が高い日、風が弱い日、急に暑くなった日などは特に注意が必要です。また、体調の悪い人や暑さに慣れていない人、持病のある人、肥満の人などは熱中症にかかりやすいと言えます。温度に対する感覚が弱まっている高齢者や、体温調整機能が未発達の幼児も注意が必要です。
熱中症を予防するためには、涼しい服装をし、外出の際は日傘や帽子を使用するなど、暑さを避けるようにすることが大切です。部屋の中でも熱中症になる場合があるので、エアコンや扇風機などを利用し、無理をしすぎないようにしましょう。また、こまめな水分・塩分補給も忘れずに。ただし、日本人は通常の食事で十分な塩分が摂取できています。そのため、激しい運動時などで発汗が多い場合を除き、意識的に塩分の摂取を増やす必要はありません。高血圧の人は、夏場でも塩分の補給は控えめにすることが望まれます。
熱中症にかかった時は
熱中症の症状は、軽度・中度・重度の3つに分かれます。
軽度の症状では、めまいや立ちくらみ、筋肉の痙攣(こむら返り)、汗が止まらないなどがあります。中度の症状では、頭痛や吐き気、強い倦怠感や疲労感、下痢など、いくつかの症状が重なって起こります。重度になると意識障害が起こり、呼びかけに対する反応がおかしくなったり、まっすぐ歩くことができなくなったりします。また、38度以上の高体温や、ガクガクとしたひきつけが起こります。
熱中症にかかった時は、まずは涼しい場所に避難しましょう。衣服を脱ぎ、氷のうなどを首や脇の下に当てて体を冷やし、スポーツドリンクなどで水分を補給します。これらの処置をしても症状が改善しない場合は、医療機関へ行きましょう。また、重度の症状の場合は、救急車を呼ぶとともに、その場ですぐに体を冷やすことが必要です。
熱中症の適切な予防方法や応急処置を身につけ、健康的な夏を過ごしましょう。
環境省「熱中症環境保健マニュアル」 (外部リンク)