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2019.05.22

高齢男性に多いがん「前立腺がん」

前立腺がんとは

前立腺は、男性だけにある臓器です。膀胱の下にあり、尿道のまわりを取り囲んでいます。前立腺は精液の一部にふくまれる前立腺液を作っています。前立腺液には、PSAというタンパク質が含まれています。ほとんどのPSAは、前立腺から精液中に分泌されますが、ごく一部は血液中に取り込まれます。

前立腺がんは、前立腺の細胞が正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発症します。ほかの臓器がんと比べて比較的ゆっくりと進行するため、早期に発見すれば治癒する可能性があります。

前立腺がんの発生には男性ホルモンが関与しており、加齢によるホルモンバランスの変化が影響しているものと考えられています。

初期には自覚症状がほとんどありません。がんが進行すると、尿が出にくい、排尿時に痛みを伴う、尿や精液に血が混じるなどの症状がみられることがあります。さらに進行すると、がんが近くのリンパ節や骨などに転移し、骨痛があらわれることがあります

前立腺がんと前立腺肥大症の違い

前立腺がんに似た病気で、前立腺肥大症というものがあります。前立腺肥大症は、前立腺の病気のなかでもっとも多くみられる病気です。良性前立腺腫大は内腺(尿道を取り囲む部分)で発生するため、尿道が圧迫され狭くなり、尿が出にくくなったり、トイレの回数が多くなるなどの自覚症状があらわれます。なかには前立腺肥大症があっても症状がみられない人もいます。

そのいっぽうで、前立腺がんは外腺(尿道から離れた部分)に発生するため、早期では自覚症状はあらわれません。がんが進行し、尿道や膀胱を圧迫するようになると、排尿時の症状や血尿などがあらわれるようになります。また、良性前立腺腫大は前立腺がんに進むことはないと考えられています。

前立腺がん 前立腺肥大症
発生部位 外線から悪性腫瘍が発生する 内線に良性腫瘍が発生して、尿道や膀胱を圧迫していく
経過 進行すると排尿障害があらわれたり、骨やほかの臓器に転移する ・肥大により尿道が圧迫されて、排尿障害があらわれる
・転移はしない

前立腺がんの治療・予防

前立腺がんの治療は病期(ステージ)によって、治療法が少しづつ異なります。「手術療法」、「放射線療法」、「内分泌療法(ホルモン療法)」など、さまざまな治療法があり、これらの治療を単独か組み合わせて行います。手術の場合は、前立腺を全摘出します。またいずれの治療でも尿漏れなど、合併症が起こることもあります。治療の際にはかかりつけ医によく相談してください。

日本人を対象として研究結果から、禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事、身体活動、適正な体形、感染予防が、がんの予防に効果的です。また、がん検診にはこまめに行き、早期発見することが大切です。気になる症状がある場合には、かかりつけ医に相談するか、医療機関を早めに受診しましょう。

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