健康トピックス

健康豆辞典

更年期障害の症状(詳細)

症状

更年期の不快な症状には次のようなものが有ります。

・のぼせ、ほてり、汗かき、手足の冷え、しびれ

・肩凝り、腰痛、骨粗鬆症、

・眠れない、イライラ、物忘れ、気力がない、くよくよする、

・めまい・頭痛・耳鳴・不安感・圧迫感・あせり

・尿が近い、がまんできずに漏れる、排尿時に不快感が有る

・皮膚の荒れ、張りが無くなる、化粧の乗りが悪い

・その他、高脂血症・高血圧症・うつ病

女性ホルモンの低下が主原因の症状

1. のぼせ、ほてり、発汗、冷え性

・夏ではないのに、暑く感じ、汗が流れてくる、反対にいつも手や足先が冷たいなどの血管運動神経症状を訴える人が一番多く、約70%を占めます。

卵巣からのホルモン分泌が低下したため、卵巣を刺激しようと間脳ー下錐体機能が亢進し、近くに有る自律神経中枢が変調をきたした為に起こると考えられています。

女性ホルモンの補充療法が著効します。

2. 頻尿、排尿障害、尿失禁、性交障害

・長期の女性ホルモンの欠乏により、尿道周囲の組織が萎縮して、知覚過敏となり頻尿となります、また感染に対する抵抗力も弱くなるために膀胱炎や膣炎に罹りやすくなります。

括約筋の機能低下により尿がもれやすくなります。

・腟粘膜の萎縮により性交時の痛みが強くなり、夫を避けるようになり、夫婦仲が悪くなる事があり、他の精神神経症状を悪化させる要因になります。

3. 骨粗鬆症

・骨組織では常に造骨と吸収が繰り返されていて、バランスが保たれています。

閉経すると骨吸収だけが促進されて骨密度が低下します。

閉経後5年間が低下率が特に大きいとされており、平均寿命80才以上の今日、閉経直後からの対応が必要です。

女性ホルモンの低下が関連している症状

1. 動脈硬化・高脂血症

・虚血性心疾患や脳血管障害など動脈硬化が原因となる疾患は若い女性での発症頻度は低いが、加令と共に男女差がなくなります。

高脂血症も閉経後は同年令の男性より多くなります、これは女性ホルモンがコレステロールから作られており、その消費が減少する事が一因です。また女性ホルモン(エストロゲン)の血管保護作用が失われる為と考えられています。

2. アルツハイマー病

・脳神経組織への過剰のアミロイド沈着が、発症の原因と考えられています。

また女性ホルモンの補充療法が発症頻度を減少させる事が証明されています。

エストロゲンのアミロイド沈着抑制と抗酸化作用が神経細胞を保護するものと考えられます。

3. 高血圧・肥満・糖尿病・痴呆・うつ病

・閉経時のエストレゲン欠乏が関与していると考えられます。

基本的にはそれぞれの疾患の治療法が優先しますが、ホルモンの補充療法が効果を示す症例もみられます。

更年期の対処方

・規則正しい生活を心掛ける(早寝・早起きなど)

・偏りの無い食生活をする(野菜を多くし、乳製品を摂る)

・緩やかな運動を続ける(歩行、水泳、ヨガ、ダンスなど)

・趣味を持つ(音楽、俳句など)

・人との交流を大切にする(各種のクラブ、地域の集まりに参加)

・性機能の保持

・ホルモン補充療法

・日本でホルモン補充療法を受けている方は閉経後の女性の2%位と思われます。

これは欧米の20分の1、韓国、台湾の5から10分の1です。

平成14年7月 WHI報告で乳ガンが26%、脳卒中が41%増加したとの報道がありましたが、詳しく述べますとホルモン療法をしない人1万人、した人1万人を調査した結果1年間で乳ガンが30人と38人、脳卒中は21人と29人の方に発症しました。確かに26%、41%多くなりますが、ホルモン療法した方の26%の人に乳ガンが発症したわけでは有りません。

国際閉経学会は調査対象女性が偏っており、この報告書が示唆するのは、肥満、高血圧、喫煙習慣の有る対象者(特に60才以上)に開始する場合は十分留意する必要が有るとの認識です。

ホルモン補充療法は効果のある、優れた治療法です。

他の薬剤と比べても、副作用は少ないのです。

より副作用の少ない投与法が研究されています。主治医と良く相談して下さい。

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