健康トピックス

2024.11.29

入浴時の工夫で防ごう「ヒートショック」

ヒートショックとは

温かい場所から寒い場所へと移動する際、人間の体は体温を逃がさないように、血管を収縮させます。このとき血圧が上昇し、その後温かい場所へと戻るときには、血管が拡張して、上昇していた血圧が一気に低下します。例えば入浴であれば、脱衣所や浴室で血圧の上昇、浴槽で血圧の低下がみられます。

血圧の変動が短時間で繰り返されることで、めまいや立ちくらみが起こり、重度の場合は心筋梗塞や脳出血などの病気を引き起こします。

入浴時のほか、トイレなどでも発生しやすいといわれています。

ヒートショックを起こしやすい人とは

65歳以上の高齢者は、もともと血圧が変動しやすいため、注意が必要です。高血圧や脂質異常症といった生活習慣病を患っていて、動脈硬化などの血管機能の問題を抱えている場合も、変動の幅が大きくなることが多いです。長時間の入浴や飲酒後の入浴も、避けるようにしましょう。

ヒートショックの予防法

ヒートショックを防ぐために、入浴時には室内の環境を整え、いくつかの段階を踏むことが大切です。

1)脱衣所や浴室を暖め、寒暖差を減らす

湯船のふたを開けたり、シャワーのお湯を浴室の床に撒いたりして、脱衣所や浴室を暖めます。小型の暖房器具を設置するのもおすすめです。室温は18度以上、湿度40%以上が望ましいとされています。

2)家族に声をかける

入浴時に体調が悪くなった場合にも素早く対処できるよう、入浴前後には家族に声をかけるようにしましょう。

3)ほど良い温度で短時間の入浴を

41℃以下の温度で10分程度を目安に入浴します。湯船につかる前には、かけ湯をし、体をお湯の温度に慣れさせましょう。

4)立ち上がるときはゆっくり

立ちくらみを起こさないよう、ゆっくりと立ち上がりましょう。安全のために、手すりなどにしっかりと掴まってください。

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