2024.09.30
逆流性食道炎とは
胃と食道のつなぎ目には、下部食道括約筋という筋肉があり、胃の内容物の逆流を防いでいます。加齢によってこの筋肉が緩むことなどにより、胃液が食道に逆流する病気を胃食道逆流症といい、このうち食道の粘膜が炎症を起こしているものを逆流性食道炎といいます。このほか、猫背や肥満などによる腹圧の上昇や、脂質の多い食事による胃酸の分泌量の増加なども、逆流の原因となります。胸やけなどの症状が現れることで、生活の質が低下します。
発症者の割合は、年齢が上がるとともに増加しますが、近年では食習慣の変化などにより、若い世代でも発症することがあります。
逆流性食道炎の症状
胸やけ、のどや口の中に酸っぱいものが込みあがる、食後のみぞおちが痛むなどの症状がみられます。そのほかのどの違和感や、喘息のような咳の症状が出ることもあります。
胃がんや食道がんといった悪性の病気にも、同じような症状がみられることがあるため、逆流性食道炎が疑われる場合は、検査を受けることが大切です。
逆流性食道炎の治療
発症した場合は、胃酸の分泌を抑える薬を中心に治療を行います。症状が改善していても完治にはいたっていない可能性もあり、また再発・再燃をきたしやすいことが特徴のため、薬を服用する期間は医師の指示に必ず従ってください。
生活習慣の改善も効果的です。脂質の多い食事やアルコールは控え、バランスのよい食事をこころがけましょう。食事量は腹八分目を目安にし、食後2~3時間は横にならないことも大切です。また胃を圧迫しないよう前かがみの姿勢は避け、夜間は上半身を高くして寝ると、胃液の逆流を防ぐことができます。
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