2024.08.30
HPVワクチンとは
HPVはありふれたウイルスで200種類以上の型があります。その中で子宮頸がんやその他のがんの原因となるハイリスク型のHPVがあります。子宮頸がんの主な原因はハイリスク型のHPVの感染で、主に性行為で感染し女性の多くが生涯で一度は感染するといわれています。ほとんどの場合は自然にウイルスが排除されますが、感染が持続し子宮頸がんになることがあります。このハイリスク型のHPVの感染を予防するワクチンをHPVワクチンといいます。
HPVワクチンは3種類あり、ワクチンの種類により防ぐことの出来るHPVの型が異なります。また、ワクチンの種類により接種間隔や回数が異なるので注意してください。日本では、小学6年生~高校1年生相当の女性は定期接種対象者として、自己負担なしで接種できます。また平成9年(1997年)4月2日~平成19年(2008年)4月1日に誕生した女性のなかには、HPVワクチン接種の機会を逃している人がいるため、キャッチアップ接種対象者として2025年3月までは自己負担なしで接種できます。キャッチアップ接種対象者はいずれのワクチンでも3回の接種が必要となりますので、1回目を2024年9月末までに接種しないと原則として2025年3月までに3回の接種を自己負担なく終了することができないためご注意下さい。
HPVワクチンの受け方
定期接種、キャッチアップ接種を行っている医療機関についてはお住いの自治体のホームページなどで確認をして下さい。キャッチアップ接種対象者に該当する場合は、可能な限り母子健康手帳で過去の接種履歴を確認するようにしましょう。
予診票を受け取ったら、注意事項をよく読み記入します。インフルエンザウイルスワクチンなどそのほかのワクチンを受ける予定がある場合は、接種間隔などを医師に確認してください。
その後、上腕などに筋肉注射でHPVワクチンを接種します。接種後30分程度は、背もたれのある椅子などに座り、安静にします。接種部位に痛みや腫れ、赤みなどが出ることがありますが、数日程度でおさまることがほとんどです。症状が続いたり、ほかに気になる症状がある場合は医療機関に相談するようにしましょう。
子宮頸がん検診について
HPVワクチンの種類によっては子宮頸がんの原因となるウイルスの80~90%の感染を防げます。しかしながら子宮頸がんを100%防げるものではありませんので、20歳になったら、ワクチンの接種の有無にかかわらず、必ず子宮頸がん検診を定期的に受け、がんの早期発見・治療に努めましょう。