健康トピックス

2022.09.30

発疹に注意「サル痘」

※本情報は2022年9月現在の情報です。情報は随時更新・変更される可能性がございます。最新情報は必ずご確認ください。

サル痘とは


サル痘ウイルスの電子顕微鏡写真

サル痘はサル痘ウイルスによって感染する急性発疹性疾患です。1970年に初めてヒトへの感染が報告され、主にアフリカ大陸の西部から中央部で流行していました。 2022年5月以降、欧米を中心に感染が拡大し、日本でも7月に1例目の患者が報告されました。

主な感染経路は接触感染と飛沫感染です。感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液に触れる(性的接触を含む)、患者と近距離で対面し長時間飛沫にさらされるなどのほか、患者が使用していた寝具等からの感染も報告されています。

世界保健機関(WHO)によると、男性患者、特に男性同士で性的接触のある方の発症が多いようですが、女性や子どもへの感染も報告されています。

写真出典:国立感染症研究所ホームページ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox-intro.html

サル痘の主な症状

サル痘の潜伏期間は通常7~14日ですが、5~21日まで幅があります。その後、発熱や頭痛、リンパ節の腫脹などの症状が0~5日ほど続き、発熱の1~3日後に体の部位に関係なく発疹が現れます。また、2022年5月以降の流行では従来とは異なる以下のような症状が報告されています。

・発熱や頭痛、リンパ節の腫脹等先行する症状が見られずに発疹が現れる場合がある。
・発疹が会陰部、肛門周囲や口腔などの局所に集中。全身性の発疹が見られない場合がある。
・発疹の進行が、部位によって異なる場合がある。

サル痘の治療と予防

大抵の場合2~4週間で自然に治りますが、子どもや患者の状態によっては重症化することもあるので注意が必要です。合併症には皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎などがあります。サル痘の発症予防および重症化予防には天然痘ワクチンが有効といわれています。

サル痘が疑われる場合には、速やかにかかりつけ医に相談しましょう。水ぼうそうなど発疹を生じる他の病気との区別が難しい場合があります。また、医療機関を受診するときにはマスクの着用、発疹部位をガーゼで覆う等、周囲の人へ感染させない対策をしてから受診しましょう。

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