地域医療ニュース
「本当に必要なときに救急車が来ない」という事態を避けるために、みんなができることは?
2013. 02.14 文/梅方久仁子
長生郡市広域市町村圏組合消防本部
急な病気や事故のときには、119番通報で救急車を呼べばすぐ来てくれる。この当たり前だと思っていたことが今、危うくなっている。多くの地域で、救急車を呼んでもすぐ来られない事態が起きてきているのだ。なぜそんなことになるのか。解決策はあるのか。長生郡市広域市町村圏組合消防本部に話を伺った。
救急車の出動要請が年々増加
取材に応じていただいた長生郡市広域市町村圏組合消防本部の皆さん。
左より、長生郡市広域市町村圏組合消防本部 警防課 主幹 麻生公雄氏、
警防課 副主幹 東條秀明氏、警防課 救急救助係 池澤誠治氏、北消防署 白鳥賢二氏
左より、長生郡市広域市町村圏組合消防本部 警防課 主幹 麻生公雄氏、
警防課 副主幹 東條秀明氏、警防課 救急救助係 池澤誠治氏、北消防署 白鳥賢二氏
長生郡市広域市町村圏組合は、茂原市、一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長柄町、長南町の1市5町1村について、さまざまな事業を共同で行っている。救急活動もその1つで、管内8箇所の消防署と分署に8つの救急隊があり、8台の救急車が配置されている。
その救急車の出動件数が、近年増加の一途をたどっている。10年前(2002年)には年間6335件だったのが、2011年には8083件とついに8000件を突破。2012年は7992件とやや少なかったものの、予断を許さない状況だ。