地域医療ニュース

自分の住む地域の医療について考えてみよう!

がんと地域医療をテーマにした医療フォーラムが
長生郡市で開催

2011.12. 27   

茂原市長 田中豊彦氏
茂原市長、田中豊彦氏のあいさつでスタートした。
公立長生病院 事業管理者(病院長兼務) 桐谷好直院長
公立長生病院の事業管理者(病院長兼務)の桐谷好直院長が座長を務めた。

 2011年11月20日、茂原市民会館で千葉県、長生郡市広域市町村圏組合の共催による平成23年度長生郡市地域医療フォーラムが開かれた。テーマは「家族で考えよう がん予防 みんなで考えよう 地域医療」。地元の医師、保健師から地域医療問題の専門家まで、3時間にわたり多彩な講演者が壇上をにぎわせた。がんの予備知識や予防に役立つ情報、地域医療に住民が何ができるかなど、有益な情報が満載のフォーラムの様子をリポートする。

第一部は「がん予防」を
テーマに3つの講演

 フォーラムは、田中豊彦茂原市長のあいさつでスタート。医師数が少ないなど地域医療の厳しい現状を訴える一方で、茂原中央病院の病床数増加の報告とともに将来的な総合病院化への展望などを語った。

 続いて、第一部「家族で考えよう がん予防」に移る。座長を務めた公立長生病院の事業管理者(病院長兼務)の桐谷好直医師が、乳がんと前立腺がんいずれにとっても「早期発見、早期治療」が大原則であると説明し、講演1「乳がんの予防と対策」に引き継いだ。

三枝医院 大関雄一郎院長
三枝医院、大関雄一郎院長。

年に1度の乳がん検査と、
月に1度の自己検診を

 演壇に立ったのは、乳がんの専門家である三枝医院の大関雄一郎院長。同医師は、まず乳がんを取り巻く現状を説明した。それによると、成人女性が乳がんになる確率は16分の1。また、1センチ未満で発見された乳がんの10年後生存率は96%であるにもかかわらず、乳がん検診の受診率は24%にすぎないという。欧米では乳がんの発生率が上がっているものの、死亡率は下がっているという事実を挙げ、検診を受けることの重要性を強調した。