健康トピックス

医療トピックス

2020.03.25

「いぼ痔(痔核)」

いぼ痔(痔核)とは

いぼ痔は、肛門にある便やガスが漏れるのを防ぐ「肛門クッション」が、何らかの原因によりうっ血するなどして腫れることを言います。歯状線より肛門の奥にできたいぼ痔を「内痔核」、肛門の出口側にできたいぼ痔を「外痔核」といいます。一般的にいぼ痔といえば、内痔核を指すことがほとんどです。内痔核の場合は、そのあたりの組織に知覚神経が通っていないため、痛みを感じることは少ないです。いぼが大きくなり肛門から出てくると、炎症などによって鈍痛が起こります。また排便時に、やわらかい直腸粘膜が便との摩擦によって傷つき、出血することがあります。出血量は少量の場合もあれば、便器いっぱいに真っ赤な鮮血がつくほど多量の場合もあります。さらにかゆみを伴ったり、透明な粘膜が出ることもあります。外痔核の場合は、肛門まわりの皮膚に知覚神経が通っているため、強い痛みを感じますが出血はほとんどありません。急性の炎症を起こすと、血栓ができて大きく腫れ、激しい痛みを伴います。

いぼ痔の原因

いぼ痔の原因は、主に生活習慣にあります。肛門クッションに負担をかけているといぼ痔になりやすくなります。下記に当てはまる人は特に注意が必要です。

・便秘をしやすい
・排便時に強くいきむ
・トイレに長時間座っている
・重いものを持つことが多い
・長時間座ったままでいることが多い
・よく辛いものを食べる
・妊娠、出産
…妊娠すると血液が腹部に集中するため、肛門周辺の血流が悪くなります。また、出産時に非常に強くいきむことで、それまで何もなかった肛門にいぼができてしまうことがあります。
・冷え性である
…冷えで肛門周りの血流が悪くなり、うっ血する事で痔のリスクを高めます。冷え性は女性に多いため、冬の寒い時期だけでなく、夏の冷房の効き過ぎなどにも注意が必要です。

いぼ痔の治療法と予防法

いぼ痔の治療法は、進行度によって変わります。軽度の場合は薬を使った「保存療法」で対処が可能ですが、いぼが大きくなってくると、保存治療に加えて注射をしていぼを小さくする「硬化療法」や、いぼをえ死させる「ゴム輪結さつ法」などを行います。さらに進行すると、手術が必要になることがあります。症状が疑われる場合には、かかりつけ医に相談しましょう。
いぼ痔は、便秘や下痢、排便時の習慣、食生活など、日常生活に大きく関わる病気です。日頃の心がけと工夫で予防することができます。発症しないためには、排便時のうっ血や便秘を防ぎ、血流をよくすることが大切です。すでに痔になっている人は、患部を清潔に保つことが重要です。排便後、洗浄器付きトイレがある場合は、お湯で優しく便を洗い流すようにしましょう。ない場合は、浴室のシャワーを利用するか、濡れティッシュなどでていねいに拭き取ります。紙で強くこすると、かえって汚れをすりこんでしまったり、刺激で患部を悪化させることにつながるため、優しくふき取りましょう。

■予防のポイント

・排便は短時間で
排便はなるべく短時間で済ませ、便意があればすぐに排便しましょう。
・体を温める
血流をよくするためには、湯船まで浸かることが大切です。また、1日10分程度でもストレッチをすると良いでしょう。
・便秘を防ぐ
食事は規則正しく摂り、朝食を抜くのはやめましょう。朝食は朝の排便を促す重要な役割です。食物繊維の多い食事に加え、十分な水分を摂りましょう。また、油脂分もスムーズな排便を助けるので、適度に摂取すると良いです。また、無理なダイエットは便秘のリスクを高めます。
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