健康トピックス

2016.11.09

「おたふくかぜ」に気をつけよう

おたふくかぜとは

おたふくかぜは、ムンプスウイルスによって引き起こされる伝染病です。流行性耳下腺炎、ムンプスとも呼ばれます。2~3週間の潜伏期を経て発症し、唾液腺の腫脹・圧痛、発熱などの症状が現れます。

主な症状
・ 38度以上の高熱
・ 耳下腺(耳の付け根から頬・顎にかけての部分)の腫れ熱
・ 首の痛み熱
・ 頭痛熱
・ 腹痛       など

通常1~2週間で症状はおさまりますが、無菌性髄膜炎、脳炎、難聴、精巣炎などの合併症を引き起こすこともあるので注意が必要です。

感染方法は接触と飛沫感染とされています。大変強い感染力ですが、感染しても症状が現れないケースも多々あります。また、他のウイルス(コクサッキーウイルス、パラインフルエンザウイルスなど)による耳下腺炎も存在するため、耳下腺腫脹を何度も繰り返す場合などは別の病気の可能性も疑いましょう。

大人のおたふくかぜ

おたふくかぜは子どもだけの病気ではありません。大人になってからも発症することがあり、大人のほうが重症化しやすいと言われています。主な症状は子どもと同様で、耳下腺の腫れや痛み、高熱などです。

子どもより大人のほうが、高熱などの症状が出やすいとされています。

大人のおたふくかぜは、合併症も重症化しやすくとても危険です。なかでも、大人の合併症で特徴的なものは睾丸炎と卵巣炎です。睾丸炎は、成人男性の約30%が併発するとされています。睾丸が炎症を起こし、痛みと腫れを伴い発熱します。卵巣炎は、成人女性の約7%が併発するとされ、おたふくかぜの症状と同時に、下腹部痛がみられます。睾丸炎、卵巣炎ともに、ごく稀に不妊症の原因となることがあるので注意しましょう。

治療と予防法

特異的な治療法はなく、基本的に解熱鎮痛剤などを用いた対症療法が行われます。

予防法としては、接触・飛沫感染を防ぐために、手洗いとうがいを欠かさないことが大切です。また、おたふくかぜの患者を看病する際は、マスクを着用するなどの対策を必ず行い二次感染を防ぎましょう。

他にも、効果的に予防する方法として、任意のワクチン接種があります。定期予防接種ではないので自己負担となりますが、自治体によっては助成金もありますので、各自治体に事前に問い合わせてみましょう。

常日頃から気になる症状を感じたら、早めに医療機関に相談するようにしましょう。

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