健康トピックス

2023.10.31

激しい揺さぶりが脳へのダメージに「乳幼児揺さぶられ症候群」

赤ちゃんが泣いたら…

発語できない赤ちゃんにとって、泣くことは、自分を表現する数少ない手段の一つです。落ち着かせるためには、なぜ泣いているのか原因を探しながら、以下のような対応を試してみましょう。

  • おむつを替える
  • げっぷをさせながらゆっくり授乳する
  • 抱っこやおんぶをしてゆっくりと赤ちゃんを揺らす
  • 痛いところがないか確認する
  • 熱がないか確認する

ただし生後2週間を過ぎたころから、はっきりした原因がないにもかかわらず大声で泣き続ける「コリック(黄昏泣き)」がはじまります。上記の対応をしても泣き止まない場合には、一度冷静になり、安全な場所に寝かせて一息つき様子をみてみましょう。

乳幼児揺さぶられ症候群とは

赤ちゃんが泣き止まないときに注意したいのが、焦りから赤ちゃんを激しく揺さぶってしまうことです。赤ちゃんは頭が重く、まだ首の筋肉が発達していないため、頭を支えることができません。強く揺さぶることで、頭蓋骨の内側に脳が何度も打ち付けられ、脳の損傷や脳内出血が起こることがあります。これを「乳幼児揺さぶられ症候群」といい、知能障害、視力障害、脳性麻痺、てんかんなどの重大な障害につながるほか、命にかかわる可能性もあります。

乳幼児揺さぶられ症候群の症状

激しく揺さぶられたあとに、元気がなくなる、顔色が悪くなる、嘔吐などの症状が出た場合には、乳幼児揺さぶられ症候群を発症している可能性があります。そのほか、けいれん、意識障害などがあらわれることもあります。

放置すると症状が悪化するため、発症が疑われる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

また他者に赤ちゃんを見てもらう場合は、予防のためにあらかじめ乳幼児揺さぶられ症候群について説明しておくことも重要です。

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