2025.01.31
ガングリオンとは
ガングリオンはなかにゼリー状の物質の詰まった腫瘤です。大きさは米粒からピンポン玉程度まで人によって異なり、大きさが変化することもあります。体のあらゆる場所に発生する可能性がありますが、特に手首や指の付け根に発生することが多いです。若い女性に多く見られますが、必ずしも手をよく使う人に見られるわけではありません。
原因ははっきりとはわかっていませんが、関節や腱を包む組織が袋状に突出し、そのなかに関節の動きを滑らかにする潤滑液が溜まることによって生じると考えられています。
ガングリオンは腫瘤のみで無症状なら、放置しても心配はありませんが、神経や血管が圧迫されると痛みやしびれが生じます。
ガングリオンの治療法
腫瘤があり、注射針を刺してゼリー状の内容物が吸引できればガングリオンと診断できます。なかには外側から触れない小さなガングリオンもあります。そのような場合は診断がつきにくいので、MRIや超音波検査をして診断します。
ガングリオンは自然治癒することもあり、症状がない場合は治療せずに経過を観察することも選択肢の一つです。ただし神経の圧迫などによる症状がみられる場合は、治療が必要です。注射針を刺して、ゼリー状の内容物を吸引する方法で、数回繰り返すとガングリオンが小さくなり症状が軽減することもあります。また、ガングリオンに力を加えて押し潰す治療法もあります。ただし、内容物が入っていた袋状の組織は残っているため、再発する可能性もありますので、繰り返し内容物が溜まるようなら、手術を検討しますが、手術をしても再発する可能性もあります。
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