健康トピックス

2024.04.30

65歳以上の高齢者が発症する「老年期うつ病」

老年期うつ病とは

高齢になると、退職や子どもの自立、友人の病気や死など、生活環境にさまざまな変化が訪れます。また体力の衰えや脳の機能の低下、持病の治療などが原因で気分が落ち込むことが多くなります。老年期うつ病とは、こうした変化によって、65歳以上の老年期の高齢者が発症するうつ病です。

老年期うつ病の症状

主な症状は頭痛や胃痛、肩こり、息苦しさ、食欲不振、めまいなどです。若年期に発症するうつ病に比べ、心の不調より体の不調が多くあらわれるのが特徴です。

また、「自分は不治の病である」「お金がなくて生きていけない」などといった、事実ではないことを現実だと思い込む妄想の症状を伴うことがあります。

老年期うつ病は、症状が似ていることから認知症と区別が難しく、発見が遅れることが少なくありません。

がんや認知症、糖尿病などの持病を持っている場合は、うつ病の発症をきっかけに悪化する可能性があります。

老年期うつ病の治療法

症状に合わせて、抗うつ薬を用いた薬物療法と、カウンセリングなどの精神療法を組み合わせて行います。高齢の場合、持病を持っている患者も多いため、薬物療法では飲み合わせが悪くならないよう医師の指示をよく聞いて服薬することが大切です。

家族や周囲の人のサポートも重要です。患者がいきいきと生活できるよう、他者との関わりの時間を増やす、体を動かす機会をつくる、定期的に外出し社会との関わりをつくるなど、患者の生活環境を整え、心身に適度な刺激を与えるよう心がけましょう。

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