2023.07.28
急性(単純性)膀胱炎とは
膀胱炎は発症原因によっていくつかの種類に分類され、そのなかで最も多くみられるのが、細菌が原因となる急性膀胱炎です。女性の場合は、大腸に棲みついた細菌が肛門から尿道を通って膀胱に侵入し、付着することで発症します。通常、膀胱に侵入した細菌は尿とともに排出されますが、尿意を我慢したり、ストレスや疲労で体の抵抗力が低下していたりすると、細菌が繁殖して炎症を引き起こします。
男性の場合は前立腺による尿道の圧迫で細菌が繁殖することがあり、とくに高齢男性に多くみられます。
急性(単純性)膀胱炎の症状
主な症状は、頻尿(1日8回以上)や排尿時または排尿後のしみるような痛み、残尿感です。炎症が強い場合は膀胱の粘膜の出血により血尿がみられるほか、高齢者の場合は下腹部に痛みや不快感といった症状が現れることがあります。
また悪化すると、細菌が腎盂という腎臓の中で尿を貯めておく器官に到達し、急性腎盂腎炎などの別の疾患を引き起こす可能性があります。通常膀胱炎でみられない発熱症状がある場合は、早急に医療機関を受診しましょう。
急性(単純性)膀胱炎の治療法
抗生物質の内服により炎症を抑えます。ほとんどの場合、症状は数日で改善し、1週間ほどで治ります。しかし症状が治まったからといって服用をやめてしまうと、抗生物質の効きを悪くする細菌を作る可能性があるため、処方された薬は最後まで飲み切りましょう。
予防のためには、尿意を我慢しないことや水分の十分な摂取が大切です。また利尿作用のあるキュウリやレタス、緑茶などの食品を摂ることも効果的といわれています。
排尿時、膀胱に痛みや違和感を感じた場合には、すぐにかかりつけの医師に相談しましょう。
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