健康トピックス

2023.05.30

女性の約5人に1人が発症「外陰腟カンジダ症(カンジダ腟外陰炎)」

外陰腟カンジダ症(カンジダ腟外陰炎)とは

カンジダ菌は、健康な人の体内にも生息する常在菌の一種で、腟だけでなく皮膚や口内、消化管などに生息しています。通常人体に害を及ぼすことはありませんが、風邪や疲労、ストレスなどで免疫力が低下すると、カンジダ菌が増殖することがあります。これにより、腟や外陰部などの周辺部位にさまざまな症状が現れた状態を外陰腟カンジダ症といいます。

月経の直前や妊娠中は発症しやすいとされています。また抗菌薬を使用している場合、糖尿病や免疫力を低下させる病気などは発症のリスクが高くなる傾向があります。

外陰腟カンジダ症(カンジダ腟外陰炎)の症状

腟や外陰部、股部に炎症が起こり、強いかゆみとひりひりするような灼熱感が生じます。酒粕やヨーグルトのような白いおりものがみられるのも特徴です。そのほか、湿疹などの皮膚症状や外陰部痛、排尿障害を伴う場合があります。

外陰腟カンジダ症(カンジダ腟外陰炎)の治療法

腟の洗浄を行った後、腟内に薬を挿入し、外陰部にも炎症がみられる場合は塗り薬を使用します。腟剤の挿入が難しい場合等では内服薬を使用することがあります。通常、これらの治療で患者のほとんどが治癒しますが、約1割の患者は再発することがあります。症状改善のためには、患部を清潔に保ち、安静にすることが重要です。また刺激の強い石鹸の使用や性交渉は避け、自己判断でのステロイド外用薬の使用や腟の洗浄も控えましょう。高温多湿はカンジダ菌が増殖しやすいので通気性の良い下着の着用が予防再発防止に役立ちます。

腟にかゆみや違和感を感じた場合には、放置せず、すぐに医療機関を受診しましょう。

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