健康トピックス

医療トピックス

2009.11

2009年に流行したインフルエンザについて

千葉県医師会健康教育委員会委員 工藤典代

新型インフルエンザ・・・

2009年の4月の終わり、青い防護服に防護マスクをつけた物々しいいでたちの検疫官が、成田空港の到着便に乗り込んでいく様子が繰り返しメディアに放映されました。あの騒動をみて2004年に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)を思い出した方も少なくないでしょう。実はメキシコで発生した「豚インフルエンザ(新型インフルエンザ)」でした。すでに「新型インフルエンザ対策行動計画」が策定されていましたが、それは鳥インフルエンザを想定したものでした。豚インフルエンザの概要がわかるにつれて、鳥インフルエンザとは感染力も重症度もかなり異なっていることが明らかになってきました。

当初、感染者は強制入院の対象となっていましたが、2009年6月19日に厚生労働省が方針を変更してからはこの扱いはなくなり、季節性インフルエンザとほぼ同様の扱いとなりました。その後、夏季にもかかわらず全国的な流行となり、同年9月には千葉県内でも季節性インフルエンザのように多くの患者さんがかかるようになっています。

ここでもう一度、予防法やかかった時の対策を復習してみましょう。

予防には・・・

自分がかからないようにする、もし、かかった時には人にうつさないようにすることが重要です。風邪も同様ですが、新型インフルエンザは飛沫感染、接触感染をします。接触感染とはウイルスが混じったくしゃみや唾液、鼻水などがついたもの(ドアノブなど)に手で触れて、触れた手で鼻や口をさわることで、死滅していないウイルスが鼻や口から入ってきて感染することです。

従って、重要なことは自分の鼻や口などを手で触らないことです。手はいろいろなところを触りますから、手洗いが重要です。15秒以上かけて石鹸と流水で手を洗いましょう。15秒の目安は「ハッピバースデイツーユー」の歌をちょうど一回歌う時間です。

・手を洗う(石鹸と流水で15秒以上)

・手で鼻や口をさわらない

・鼻や口をさわった手は洗う

うつさない為には・・・

もちろん外出は最小限にとどめましょう。飛沫感染はくしゃみや咳などで飛んだ唾液に含まれるウイルスを吸い込むことで感染します。ですからインフルエンザにかかっている人が唾液を飛ばさないように気をつけることが重要です。これには厚労省がインフルエンザの感染拡大を防ぐために呼びかけた「咳エチケット」(表)と言われるものがあります。

マスク着用については、ウイルスは小さいので空中に漂っている場合はマスクを通過するので、かからないための予防とはなりにくいのです。しかし、かかっている人がマスクをつけることで飛沫の大部分は防ぐことができると考えられています。マスクは予防よりも、むしろ自分から人へ感染させないためのものです。また、鼻をかんだりくしゃみを押さえたティシュは自分用のビニール袋を準備し、そこに入れて口をしばるといいでしょう。

かかった時に気をつけること

肺炎やインフルエンザ脳症が連日のように報道されていますが、実は季節性インフルエンザでもそれらの発症があります。流行の終わった南半球からは、むしろ季節性インフルエンザと比べ脳症の発生数は少ないと報告されています。いずれにしても次のことには注意しましょう。

■子どもでは

・呼吸が速くなった

・顔色が悪い

・呼んでも反応がない

・変なことをいう

■大人では

・胸が痛い

・息が苦しい

・3日以上高熱が続いている

このような場合には医療機関を受診しましょう。

当然のことですが普段から体調管理を行い、個人でできる予防を行い、かかった時には十分な休養を取りましょう。

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