健康トピックス

健康豆辞典

ワクチンと健康 種痘記念日

乳幼児守るワクチン 途上国に予防接種は急務

天然痘という病気を、皆さんはご存じですか。

突然高い高熱が出て、皮膚にぶつぶつができて、運よく治っても二目と見られないあばた面になってしまいます。およそ二百年前、世界中のあちこちで、毎年何十万という人がこの病気にかかって、ばたばたと死んでいきました。イギリスの外科医エドワード・ジェンナーは、牛の天然痘のたね(牛痘苗)を人の体に植えて、天然痘の予防をすることを考え研究を重ねました。

1976年5月14日、八歳のヒップス少年に植え付けた牛痘苗は、見事について、天然痘が大流行した年にもヒップス少年は無事でした。ワクチンの歴史はジェンナーの種痘に始まったのですが、それはまさしく生ワクチンでした。そしてその免疫効果は絶大で、天然痘根絶の足がかりとなったのです。これを記念して5月14日が種痘記念日と定められました。ウイルスや細菌に感染すると体の中に免疫ができます。これはそのウイルスや細菌等の病原体に対する抵抗力です。ウイルス、細菌、または菌の産出する毒素の力を弱めて予防接種液をつくり、それを体に接種して、その病気の対する免疫をつくることを予防接種といいます。予防接種液をワクチンといいます。細菌遺伝子組み換えによるワクチンの開発が実用段階にきています。これまで手のつけられていなかった病気に対するワクチンの開発も進められ、今後大きな実を結ぶことが期待されています。日本での乳児死亡率は年々は0.48%に達しています。子供たちの栄養状態、衛生医療状態の改善によることとともに、予防接種の普及に伴うことが大きいと考えられます。しかし、全世界人口五十億人のうち、年間五千万人の死亡者があり、このうち発展途上国の死亡者が3850万人で、その33%は幼児の死亡であるといいます。しかも二百万人以上の幼児死亡はワクチンで予防可能な病気です。WHOにより世界的予防接種計画が展開されています。発展途上国の子供が皆予防接種を受けられるようになることを目標としたものです。また国連も子供ワクチン計画を推進しています。日本の国際社会への貢献の期待が高まっている現在、この方面への貢献も強く望まれるところだと思います。

市村外科胃腸科医院 市村公道

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