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肉料理と健康

牛馬羊豚のたぐいの死がいを食べて、胃液をじゃぶじゃぶ出さなければならないとは、人間もツミな動物です。でもツミのほうは、どこかの神様がお許しになったらしい。

毎月29日は「肉の日」で「ニク」とのごろ合わせ。食肉店の広告活動の日ですが、所によっては毎月第1水曜日とか、第3水曜日が「肉の日」になっています。戦後、若い人の身長が急に伸びたり、また、鼻が高くなったり、そういえば、はなっ垂らしがいなくなったもの、タンパク質が豊富にとれるようになったからでしょう。病気や手術の後なので、栄養をとらなければならないとき、牛乳や卵が食べられないのではカロリー的にも困ります。菜食主義では難しいのです。

肉にはタンパク質と脂質(脂肪)という栄養素が半々ぐらいずつあります。実はここに肉食の長所と短所があるのです。理想的なタンパク質にもっとも近いのは畜産物のタンパク質で、魚介類がこれに続きます。若いうちはなんでもモリモリ食べないといけませんが、年代を重ねてきたら、タンパク質も脂質も植物性のそれを増やしたいものです。

冬の季語に「薬食い(くすりぐい)」といって、寒中、イノシシやシカの肉を食べました。たしかに、肉を食べると体があったまって元気が出るのですが、しかし、これは特異動的作用といって、タンパク質の3割がたが、ただ体温を上げるためにだけ使われ、さしずめ、夏なら寝苦しくなるだけなのです。

繰り返しますが、肉食にはタンパク質と脂質が付いて回ります。肉を食べておいしいのは脂であり、満腹感も脂のため。そのうえ、甘い砂糖のデザートが欲しくなり、ますますカロリーが過剰となります。こうなると体にいいわけはありません。

現在の日本人の食事は、相当あっさりしたもので済ましたつもりでも、タンパク質はけっこうとっています。いま問題になっているのは、タンパク質より脂質です。調理が面倒なのか、肉をいためておかずにして食べる、うまくて、栄養があって、手っ取り早い。しかし、こういう食生活の人は、必ずコレステロールが高い。

血清中の総コレステロール値は150-220が正常ですが、心臓の冠動脈の硬化から起こる狭心症や、心筋梗塞(こうそく)が相手ですから、200以上は危険とします。高コレステロール血症の人を治療すると、たしかに発作の回数を減らすことができますが、もとの若い血管に戻すことはできません。煙突掃除治療でもするほかはありません。

主に牛の腸に住む病原性大腸菌O(オー)157はすでに全国に定着していますが、十分に火を通すこと、手洗いをきちんとすれば防げるはず、ほとんど自然治癒します。肉を食べなくなって体力が落ちては逆効果、でも狂牛病や狂羊病はまだよくわかりません。ここら辺に牛馬羊豚の恨みがこもっているのでしょう。

内田耳鼻科医院 内田勝久

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