医療現場からの提言

2020年

vol.02 軽症のうちから治療を

スギ花粉症の季節が始まりましたね

野村:

今年は暖冬だった影響もあるのか、早い人は1月から症状が出ています。2月中旬には千葉も本格的な飛散期になっています。今年の花粉は昨年よりも少ないと予想されていますが、多くの人に症状が出るくらいは飛散すると考えられますので油断はできません。

花粉症の治療はいつから始めればよいのでしょうか

野村:

なるべく症状の軽い内に治療を始めた方がいいでしょう。風邪と紛らわしい時もありますが「始まったかな?」と言うくらいで治療を始めた方がひどくならずにすみます。すでに最初の飛散ピークを迎えていますので、症状が強くなってしまった方もいるかもしれません。多くの年で3月の初旬にその年の最大の飛散日が来ます。少しでも早く治療を始めた方がいいでしょう。

新しい治療法はありますか

野村:

貼るタイプの抗ヒスタミン薬が一昨年から発売されています。また、数年前から舌下免疫療法ができるようになりました。3~5年薬を続ける事で多くの方で体質そのものを変えることができます。対象となる患者さんはかなり限定されますが、抗IgE抗体薬も昨年末に認可されました。一般的な薬が効かない人にも効果があるとされますが高価な薬になります。

他に注意することはありますか

野村:

眠くならない飲み薬も選択肢が多くなってきましたので、医師と相談するのが良いでしょう。鼻がすぐに通る点鼻薬は市販の点鼻薬にも含まれていますが、使い過ぎはかえって鼻づまりを悪化させることもありますので注意が必要です。ステロイドの点鼻薬は副作用がほとんどなく安心して使え効果の高い治療です。

症状によって効果的な薬は異なります。専門医にご相談ください。

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