
介護保険制度の役割とは。
海村: | 社会構造の変化に伴う核家族化の進行や、介護する家族の高齢化など、高齢者介護を取り巻く環境が大きく変わってきました。そのため、今までのように高齢者の生活を、家族が家庭内で支え続けることが困難になってきました。介護保険制度は、高齢者の介護を社会全体で公的に支えていく仕組みです。 |
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運営の主体は。
海村: | 介護保険制度は、40歳以上の人が支払う「保険料」と「税金」で運営されています。運営は市区町村が行い、これを都道府県と国がサポートします。運営者を「保険者」、介護が必要になったときにサービスを受けることができる人のことを「被保険者」といいます。 |
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主な特徴は。
海村: | 「介護保険」と一般の民間企業の生命保険などとの大きな違いは、介護保険における介護給付費には、保険料の他に国・県・市町村合わせて約50%の公費(税金)が投入されていることにあります。それが「公的介護保険制度」とされるゆえんです。 |
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介護保険制度は4月、改正されます。よりよい運営の鍵とは。
海村: | 介護保険制度成功の鍵として、①介護認定審査②ケアマネジメント③介護予防が挙げられています。 |
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各項目を詳しくお願いします。
海村: | その財源の半分に公費が投入されている以上、無制限の給付はあり得ません。本当に介護を必要としている「要介護者」に給付する仕組みとしての公平かつ適正な認定が行われること。認定後にはケアマネジャーが、その支給限度額内で本人・家族の意向に添いながら、適切なマネジメントのもとケアプランを立案して、有効かつ効率的な介護サービスを提供すること。「要支援者」への予防給付や地域支援事業を適時かつ有効に提供することで、要介護状態になるのを防ぐ、または遅らせることができることが成功の秘訣(ひけつ)です。 |
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