医療現場からの提言

2013年

vol.05 鳥インフルエンザ冷静に対処して

中国各地で鳥インフルエンザの感染が拡大、わが国での発生が心配されていますが。

西牟田:

いま必要なのは、正確な情報と感染予防の知識です。過度に不安に陥ることなく冷静に対処することです。

鳥インフルエンザA(H7N9型)とは。

西牟田:

水鳥のカモはA型ウイルスのすべてを保有しており、宿主自体に病原性を発揮することは稀(まれ)で、家禽(かきん=家で飼う鶏、アヒルなどの鳥)に感染して数代感染を繰り返した後に病原性が発揮されると考えられています。高病原性鳥インフルエンザウイルスのA(H5N1型)は今でも要注意ですが、この度中国で発生したのはA(H7N9型)です。

どうして鳥からヒトに感染するのですか。

西牟田:

A(H5N1型)亜型感染の研究により、このウイルスに対する受容体がヒトの終末細気管支と肺胞上皮にあることが示されました。しかし、大量に暴露されなければ、鳥からヒトに容易に感染することはありません。この度の鳥インフルエンザA(H7N9型)も同様ではないかと考えられています。

A(H7N9型)のヒトからヒトの感染は。

西牟田:

現時点ではヒトからヒトへの感染は確認されていませんが、濃厚接触の場合などについて今後の検討が必要です。

感染を予防するには。

西牟田:

食品を扱う時、食事の前、トイレの後、動物やその排泄物に触れた後は、丁寧に手洗をしましょう。アルコール消毒も有効です。鶏肉や豚肉は十分に加熱調理すればインフルエンザウイルスが不活化されるので、全ての部分に熱が十分に回り、ピンクの部分がない状態で食べましょう。

海外の滞在者も注意が必要ですね。

西牟田:

中国に滞在する人、旅行する人は、鳥が沢山いる場所で鳥に触れたり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄らないようにしましょう。特に「発症10日以内に中国に渡航または居住し、38℃以上の発熱と、せきや鼻水、のどの痛み、息苦しさなどがある人」は、保健所に相談するか、医療機関を受診してください。咳やくしゃみをする際、口と鼻をハンカチ、ティッシュで覆い、感染を防ぎましょう。

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