医療現場からの提言

2013年

vol.02 トリアージ・災害医療について

大震災などの大規模災害時、医療活動で最も重要なことは。

李:

災害時等で、現存する限られた医療スタッフや医薬品等の医療資源を最大限に活用して、救助可能な傷病者を確実に救い、可能な限り多くの傷病者の治療を行うためには、傷病の緊急性や重症度に応じて、治療の優先順位を決定し、この優先順位に従って患者搬送、病院選定、治療の実施を行うことが重要となります。

災害時医療で最も重要な3つの要素は、トリアージ(Triage)、治療(Treatment)、搬送(Transport)の3Tと言われています。

トリアージの意義とは。

李:

災害医療のトリアージでは最大多数に対して最良の手を尽くすことを基本とし、短時間で情報を入手し、適切な判断をすることにより多数の命を救うことを可能としております。災害時においては、多数の負傷者に対して、資材、マンパワーの不足の中で、負傷者全体に対する最も効果的な治療方針を決定しなければなりません。現存する限られた医療資源の中で、まず助かる可能性のある傷病者を救命し、社会復帰へと結びつけることに、 トリアージの意義があります。

トリアージの具体的な手順とは。

李:

トリアージ実施責任者が、傷病者の状態を観察し、傷病の緊急性・重症度に応じて4区分に分類し、「トリアージタッグ」といわれる判定結果のカードを疾病者につけます。

トリアージタッグは、状態によって色分けされていて、赤色は第1順位の重症群で直ちに処置を行えば救命が可能な者、黄色は第2順位の中等症群で多少治療の時間が遅れても生命には危険がない者、緑色は第3順位の軽症群で、ほとんど専門医の治療を必要としない者、黒色は第4順位の死亡群で既に死亡している者又は直ちに処置を行っても明らかに救命が不可能な者とされております。

トリアージは災害現場、救護所、病院到着後など必要に応じ、繰り返し実施し、各医療従事者や救護班のスタッフは、トリアージの結果に基づき、各場面においてそれぞれ適切に対応します。

最後に、災害医療体制の現状について。

李:

大規模災害に備え、県全域及び県内各地域において災害医療コーディネーターという医療救護活動全般に対する助言や医療機関等との調整役を担う専門員を選任し医療チームを配置調整するなどのコーディネート機能を十分発揮できる体制を鋭意検討しております。

医師会としても行政、関係団体との連携を一層図り災害時において円滑な医療体制が行える体制を図ってまいりたいと考えております。

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