医療現場からの提言

2007年

vol.12 「咳エチケット」を守って

幼稚園の学級閉鎖など例年より早いインフルエンザの流行だが。

石川:

今年は私が小児科医になって、もっとも早い流行となりました。県の感染症対策からの報告では十一月十二日の週から一定数の患者発生報告があり、流行が始まったということです。例年より二か月近く早い流行といえます。私自身、小児科の外来で十一月の最初の週にインフルエンザの診断をしたことにびっくりしていましたが、こんなにも早く流行宣言となるとは予想していませんでした。何か異常気象などが影響しているのかと勘ぐりたくなります。しかし、厳冬の季節とは違い、人々の体もそれほど弱っていないためと大気の乾燥の度合いがひどくないために、幸いにも爆発的な流行とはなっていません。最近の報告ですと、インフルエンザの型はAソ連型と聞いていますが、これも大方の予想を覆すものです。

新型インフルエンザの発生は。

石川:

消えてしまったのかと思っている方もいるのではないかと思いますが、高病原性鳥インフルエンザは日本から遠く、インドネシアでじわじわと発生報告数をのばしています。死者の数も増えているところをみると、その毒性は大きく変わることはないようです。この鳥インフルエンザが新型インフルエンザに変異するのではないかといわれています。

流行の危険性は。

石川:

まだ人から人への感染はないとはいえ、密かに忍び寄る新型インフルエンザに警戒しなければなりません。今年はどうやら新型インフルエンザはこないのではないかと思いますが、必ずと言っていいほど人類に迫ってくることは確実なので、今流行っている通常のインフルエンザに対して、新型が流行ったときの模擬訓練と考えればよいと思います。

具体的な対策は。

石川:

新型インフルエンザには予防接種も何もありませんから、自分たちが新型に移らないように防御することが大切です。今、「咳エチケット」という言葉が目につきます。つまり、咳をしてインフルエンザのウイルスをお互いにばらまかないようにする、マスクをしたり、咳やくしゃみの出るときは必ずハンケチやティッシュで口や鼻を覆うということです。これを子どもから大人までが実践してインフルエンザを人にうつさないようにするのです。そうすれば爆発的、大規模な流行を防げるということです。

日常生活での注意点は。

石川:

人混みの中から帰ってきたら必ずうがいをしたり、手や顔を洗ったりすることも大切ですので励行してください。もちろん普段から体の栄養と休養には気をつけておく必要があります。

いつの日か、新型インフルエンザが出始めたときもこの基本が重要となりますから今から、常識として「咳エチケット」を徹底することをおすすめします。

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