医療現場からの提言

2007年

vol.01 ノロウイルス

ノロウイルスとは。

高津:

昨年の秋から猛威をふるった感染性胃腸炎の原因がノロウイルスです。そのピークは過ぎたとはいえ今年に入ってもいまだに発病の報告が散見されますので、まだまだ油断は出来ません。ノロウイルスは、以前は小型球形ウイルスと呼ばれていましたが、二〇〇三年以降ノロウイルスとなりました。この胃腸炎は、毎年十一月から翌年の四月にかけて発生します。保育所、学校、各種社会福祉施設、病院等集団で生活を送っている施設の内部でヒト~ヒト感染を起こし、爆発的に流行することがあります。

県でも今シーズンの患者数は、例年より早く立ち上がり、十二月初旬の報告数は、国の定める警報基準値を超えて過去五年間の最高値を示しました。県健康福祉部疾病対策課では「感染性胃腸炎警報の発令について」を発表し、県民の皆様への周知に努めました。

感染後の症状は。

高津:

ノロウイルスはヒトの小腸で増殖し、嘔吐、下痢などを起こします。感染すると潜伏時間は二十四~四十八時間。下痢、嘔気、嘔吐、腹痛、発熱等々が主症状で、通常は三日間位で回復しますが、抵抗力の落ちている方、乳幼児では重症化することもありますので十二分の注意が必要です。早めに医療機関に受診される事をお薦めいたします。

感染経路と予防対策は。

高津:

感染経路はほとんどが経口感染で、1)汚染されている貝類などを、生あるいは十分に加熱調理をしないで食べた 2)食品取扱者が感染していて、その人を介して 3)患者の糞便、吐物から人の手などを介して 4)家庭や共同生活施設など、人同士の接触する機会の多いところでヒト~ヒトへ飛沫感染する、などが考えられます。特に、糞便、吐物の処理を誤りますと、このウイルスは乾燥すると容易に空中に飛散しますので十分ご注意下さい。

治療法、感染後の注意点は。

高津:

特効薬は無く、体力の弱い乳幼児や高齢者は脱水に注意が必要で、水分、栄養の補給が求められます。いわゆる下痢止めは使用しないことが望ましく、先にも述べましたように早期に医療機関を受診してください。消毒には次亜塩素酸ナトリュウムが有効です。汚物の処理には使い捨ての手袋、マスクなどを使用し、感染予防には、日頃より手洗い、うがいを徹底し、施設利用者の健康管理に、日頃より十分に注意をするように警告されております。

感染情報の収集には、県、千葉県医師会、国立感染症研究所、厚生労働省等々のホームページ、特に県衛生指導課が出している「ノロウイルスによる胃腸炎にご注意!」がイラスト付きで判りやすく参考になります。是非ご活用ください。

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