医療現場からの提言

2005年

vol.08 災害時、拠点病院が対応

災害医療についての取り組みは。

鈴木:

9月3、4日は恒例の「八都県市合同防災訓練千葉県会場訓練」が富津市で実施され、今年は列車事故救助訓練も行われます。千葉県医師会も医療救護班として参加します。航空機事故に関しては、毎年、成田国際空港にて別途実施され、周辺の三郡医師会が対応しています。

1995年1月の阪神・淡路大震災を契機に日医大千葉北総病院・旭中央病院・千葉県循環器病センターを基幹病院として17カ所の災害拠点病院がほぼ全県に整備され、他の病院と連携して効率的に対応します。

災害医療で重要な点は。

鈴木:

災害時はシミュレーションどおりに推移するわけでなく、臨機応変の行動が大事であることは当然です。尼崎列車事故に際して阪神・淡路大震災を経験した兵庫医大病院の救急・災害医学教授の判断は極めて迅速的確で、成功の鍵は病院職員の責任ある行動であったと明言していますが、事故のテレビ画面から受傷者数を推計し、受け入れ体制、人員配置等を全て短時間内に決定する司令官としての手際に喝采しました。

災害医療は死亡者も含め、多数の救命救急患者が一挙に搬入されるため、トリアージ(緊急度に応じた治療優先度の選別)作業により必要度に応じた初期救命救急医療が2日間程行われ、その後は総合医療チームで2週間、以後は通常の医療チームに精神科医を加えた医療に徐々に移行して行きます。

県民の災害医療に対する心構え、対策を。

鈴木:

災害時という通常とは異なった医療に一般の方のご理解も必要であり、一般市民向けの災害医療の簡明なマニュアル作成も必要かと思われます。災害は忘れた頃にやって来るため、年1回の訓練では忘れてしまい、役に立たないであろうと思われますが、地震、航空機事故、コンビナートの大火災、高速列車事故、大水害、津波、自爆テロといった具体的なシミュレーションに基づいて過去の体験者の意見を組み込んだマニュアルを作成し疑似体験の機会を多くするのも一法かとも考えます。

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